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- 友禅がつくられるまで

作者が夢見たうちかけは、家を建築するのと同じことです。構想から基本設計となり部門設計となって各職人に指示されるのです。それは地ならしをし、基礎を打ち、土台を敷き、柱を建て、屋根が仕上がるように、友禅も数ある行程を夢み、連想し、仕事を決め、色を選び、方法を示して、事に当らせる指示書が、各名匠に手元に渡されていくのです。
一枚のうちかけの一部門を受け持つ職人も、全ての完成を夢みて自分を守ります。
友禅は、名も無い職人衆と匠たちが、伝統の技法を通し、心を一つに結集して創作する「染めの華」です。意匠を練る図案にはじまって、仕上げの刺繍にいたるまで、二十五行程もの手と技をくぐるのです。
それではその流れを見ていきましょう。
自身が身にまとう衣装がどのように作られているのか…これを知ることも花嫁の『品格』ではないでしょうか。
下図を描く

青花汁にて生地に下絵を描く
のり糸目 ゴム糊にて筒描きする

挿し友禅

金箔をはる
- 発想
- 最後の仕上がりの作品の夢を、脳裏の中に連想
- 構図
- その発想に基づいた構図をひな型に
- 仕事別
- 生地の選択・仕事の掘り下げ・職人の選別
- 指示書
- 職人別の指示書を明記
- 下図
- 実寸の寸法の紙に下絵を描く
~これら行程と平行して、生糸、製織、精練、下のし、墨打ち、下絵羽等の行程が進められます~
- 下絵
- 青花汁にて筆で下絵をかく
- のり糸目
- ゴムのりで下絵の青花を筒描きする
- 青花散らし
- ゴムのりを置いた後、真水で青花を落とす
- のり伏せ
- 模様の外の地を染めるため柄を伏せる
- 引き染め
- 柄の外の地を染める
- むし水元
- 引き染めた所の色むしと、柄の部分の伏せのりを落とす
- 友禅地入
- 柄の部分を挿し友禅するとき、色が泣かないようにする
- 挿し友禅
- 筆・ハケで柄の部分にひとつづつ色を染める
- うたしローケッ
- 蝋を振り、色を染め、蝋吹雪の味を出す
- むし水洗水元
- 挿し友禅の色むし、ゴム絹の糸目洗、染料の水洗い
- 上のし
- 水に入れたため、巾、丈を直す
- 金箔
- 金加工、箔ばり、生地によって加工後よのしをする
- 刺繍
- 柄の部分に駒縫い、糸縫い等を施す
- 仕上げ
- 花の中のしべ、人形の顔等、顔彩にて筆でかく
- 地直し
- 全般のしみ等、整色する
- 上絵羽
- 下絵羽の糸印通りに柄を合わせて絵羽縫いをする
- 裏地合わせ
- 表地にあたった生地別、色別の裏地を選別する
- 裁ち
- 寸法を合わせ、裏地、付属品等を裁ち合わせる
- 本仕立
- 手縫いにて最後の仕上げをする
日本伝統儀式衣裳友禅保存協会会長 山本哲生
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